店長ブログ

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

ビクトリアンステンドグラス

今回ご紹介するのは、このステンドグラスです!

英国のビクトリア時代のステンドグラスで、教会に使われていたものです。

よく そういう説明をするのですが

「どうしてそんなことがわかるの!?」と、疑問を持たれる方も多いと思います。

このステンドグラスの場合、「教会に使われていた」という理由は3つあります。

 

【理由1】

実はコレをイギリスで見つけた時には、上部がとんがっていました。

↓こんな感じで↓ (参考写真です)

教会によく見られる窓の形ですね。

ということで、教会に使われていたっぽいですね。

 

【理由2】

ステンドグラスの柄が「ぶどうの木」の模様。

完全に「ぶどう」ですね。

イギリスのビクトリア時代のステンドグラスは、その模様で大体の使われ方がわかります。

「ぶどう」はキリスト教に深いつながりのあるモチーフで、イエスのシンボルとしても登場します。

ということで、「教会に使われていた感」が強くなってきましたね。

 

【理由3】

「イギリス人でアンティークステンドグラスに詳しい人が言っていた。」です!

古くからステンドグラスの修理やバイヤーをしているイギリス人にたずねたところ、

「ビクトリア時代の教会にあったものだよ」と英語で言っていました。

もうこれは決定的ですね。

というわけで「ビクトリア時代に教会に使われていた」と胸を張って言えるわけです。

さて、話は【理由1】に戻りますが、実はこのステンドグラス、イギリスで見つけた時には先がとがっていて、さらに4枚組でした。

そして、かなり状態が悪く、ガラスがけっこう割れていて、金属部分もかなり劣化していました。

とても そのまま販売するような代物ではなかったので、修復をすることにしました。

まずは、ガラスを金属部分から取り出し、バラバラに分解します。

そして、一枚一枚洗浄洗浄して、番号をつけます。

新しいケーム(金属部分)を使って組み直します。

仕上げに金属部分をグレーに染めて、パテを入れて、フレームに入れて完成です。

組み直す際に、壁や窓に入れやすいように、上部は平にしました。

ガラスはきれいになり、金属部分が新しくなったので強度も強くなりました。

古いガラスを新しく製造する事はできませんが、組みかえたり、工夫することでステンドグラスを再生する事ができます。

 

このようにして、古く劣化してしまったステンドグラスも、現代のインテリアに使えるようにリノベーションしています。

お持ちのステンドグラスを修理したり、形を変えたり、デザインを変えることもできますので、お気軽にご相談ください。